現在活躍しているフリーランスの先輩方が「どういうきっかけでフリーランスになったか」「前職および勤続年数、適している年代はあるのか」など気になることでしょう。
もしかしたら先輩方の事例を参考に、自分のライフスタイルを意識してデザインする機会になるかもしれません。
ここでは、主に中小企業庁の行った調査をベースに、現在活躍しているフリーランスの傾向を徹底リサーチしてみました。フリーランスおよびフリーランスエンジニアに興味のある方は、ぜひ参考にしてみてください。
みんな何歳ぐらいでフリーランスになる?前職と就業年数は?
すべて自分一人の力で仕事を取ってきて、収入を確保しなければならないフリーランス。それができなければ問題外ですし、実力が評価されなければ淘汰されていってしまいます。
- 小規模事業者の役員・正社員・個人事業主 41.5%
- 中小企業のの役員・正社員 24.8%
- 大企業の役員・正社員 12.5%
- パート・アルバイト・契約社員・派遣社員 10.2%
- 公務員・団体職員 1.9%
IT業界などの企業に所属している時代に実務経験を積み、その後フリーランスとしてキャリアをスタートした方が多い傾向なのがよくわかります。特に中小企業の会社員が多いですね。対照的に定年まで安定基盤の可能性が高い恵まれた条件の大企業や公務員、団体職員などからフリーランスになる方は少ないのが特徴的です。
上記のランクには入っていませんが、学生などキャリアを積まずに技術のないままフリーランスになる方はほとんどいません。
- 5年以上10年未満 21.5%
- 10年以上15年未満 20.8%
- 15年以上20年未満 13.5%
- 20年以上30年未満 17.9%
- 5年未満 18.8%
5~20年の実務経験を積んだ方が半数以上を占めており、フリーランスとして活動するのに十分な実力を会社員時代に身に付けてから独立した方が多いことがわかります。
キャリアがあまりに短かったり、逆に勤続年数が長く定年が近かったりするとフリーランスを志す傾向は弱い点も明らかになりました。
- 30代 38.9%
- 40代 27.1%
- 20代以下 18.8%
- 50代 11.2%
- 60代 3.9%
30~40代の時期にサラリーマンからフリーランスになった方が66.0%と全体の3分の2を占めています。やはり上記の傾向と同じく十分な技術を磨いて現場で業務経験を積み、人脈を形成して、なおかつ最も気力体力にみちあふれて定年までまだ先の長い30~40代の時期にサラリーマンからフリーランスになる方が多い傾向です。
実力主義のフリーランスの世界では、人生経験の中から自信を付けて、ある機会になって「条件は整った、問題ない」と自分にゴーサインを出す方が多いのではないかと推測されます。
フリーランスになったきっかけは?意外な調査結果に!
フリーランスとして事業を営むきっかけは、さまざまな理由がありますが、大きく分けると「自分の意志でなったか」「そうでないか」の2つに大別することができます。
中小企業庁の調査によると、自らの意志で進んでフリーランスになった方が70.8%を占めています。一方、必要に迫られてフリーランスになった方は29.2%と、何かしらの理由により圧倒的に自分の意志でフリーランスになった方が多いことがわかります。男女の違いはあるのかもリサーチされていますが、男女ともこの傾向には大きな差はありません。
- 自己のスキルがどこまで通用するか試すため 45.0%
- 新たな事業にチャレンジするため 36.9%
- 収入を上げたかったため 19.1%
- 家計の足しにするため 7.7%
- 副業が軌道に乗り独立したため 5.1%
収入面での理由が上位を占めそうなものですが、フリーランスを選択した方の大半の理由がお金・単価・年収とは関係のない技術面や事業面での可能性に懸けた、チャレンジ精神に満ちた理由という結果になりました。
やはり自らフリーランスというライフスタイルを選択する方には、可能性を信じる意識の高さ・アグレッシブさにみちあふれた方が多い傾向です。反対に、必要に迫られてフリーランスになった方はどうでしょうか。同じく以下に記載してみました。
- 組織で働くことに疑問を感じたため 19.5%
- 就職先がみつからなかったため 19.0%
- 勤めていた会社が倒産や買収でなくなったため 18.7%
- 勤めていた会社を解雇にされたため 15.0%
- 病気のため、会社で働くことが難しくなったため 14.8%
自らフリーランスを選択した方とうってかわって理由はさまざまです。多くの理由が収入の問題である点が特徴となっています。
もしくは組織という働き方が難しくなったケースが目立ちました。総合してみてみると、全体的には圧倒的にやる気に満ちあふれてフリーランスになった方が多いことがわかります。別の調査結果でフリーランスとしての働き方に満足している方が多いのもうなずけます。
フリーランスエンジニアに適正年齢はあるの?活躍している年代は?
フリーランスの職種として、システムコンサルタントやソフトウエア作成者、Webデザイナーなどのいわゆるエンジニアと呼ばれる方は全体の17.7%を占めており、男性だけに限った割合ですと22.2%を占めています。
こういったWebデザイナーなどIT系フリーランスの方は、IT業界の一般的な通説として35歳限界・定年説や、40歳以上になるとフリーランスでは仕事が受注できないといった、年齢面での限界があるかのような不安を誘う声もありますが実際問題どうなのでしょうか。
こういった強みを生かせば、十分にシステムエンジニアやWebデザイナーなどのフリーランスエンジニアとして現場で業務経験と実績を積み重ねて技術を身に着け、将来的には営業もうまくなって単価を上げていけると考えられます。企業勤めと掛け持ちをしながら知識と経験を吸収して、フリーランスエンジニアとして活躍するという手もあるでしょう。若さゆえのなせる業です。
40歳も越えてくると、常駐案件などでは自分より若い管理者から作業指示を受けることもあるでしょう。企業側も年齢を重ねている層は単価も高く扱いづらいというイメージも持っている現実もあります。しかし、この年齢層でも周囲の不安をはねのけ限界を感じさせることなく上手に立ち回って営業・活躍をしている方はたくさんいます。どういった点に留意すれば年齢を重ねてからもフリーランスエンジニアとして生き残っていけるのかまとめてみました。
エージェントサイトに登録して、担当のエージェントに求人の紹介依頼や相談をする方法も。エージェントは業界の知識が豊富なので、依頼すれば良い条件の案件を提案してもらえる機会は十分あります。
まとめ
ご紹介してきた通り、フリーランスとして活躍している方々は、さまざまな経緯をたどっており、きっかけも多種多様です。全体的な分布でみると十分にIT業界などの企業でサラリーマンとして経験を積んでからキャリアスキルや人脈を生かして地盤を作ってからフリーランスとしての生活をスタートする方が一般的です。年代としては30~40代が多く活躍されています。
これらの傾向を参考にしてみると、あなたの将来的なキャリアデザインや、フリーランスライフのリスクヘッジにも良い影響をもたらすのではないでしょうか。今回の記事があなたの良いフリーランスライフのお役にたてれば幸いです。
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